臨床検査は、患者様の病気の診断や治療方針の決定、治療効果を判定するためには必要不可欠です。当院検査部の基本的な業務は、検体検査部門と生理機能検査部門に分かれています。

　検体検査部門は、患者様から採取した血液や尿・喀痰などの検体を用いて、一般検査、血液検査、生化学・免疫検査、微生物検査、細胞診・病理検査などを実施しています。生理機能検査部門は、心電図・超音波検査などの循環機能検査、呼吸機能検査、脳波検査などを実施しています。

　これらの検査を診察前に実施するために、採血管準備システムや検体搬送システムを導入し、正確で精度の高い検査結果を迅速に提供しています。また、他職種と協力しながら感染防御チームやNST活動など、チーム医療にも積極的に参加しています。

　下五島地区の基幹病院として24時間体制で対応し、今後も質の高い臨床検査を提供できるように、日々努力して参ります。

検体検査部門

　検体検査には搬送システムを導入することで、検体をバーコード管理し、検査機器への自動振り分けが可能となり、検査時間の短縮につながっています。院内で測定可能な項目に関しては、採血後、生化学検査は約30分・免疫検査は約45分で結果を報告しています。

●一般検査

　尿中や穿刺液の各主成分の測定や鏡検を行っています。便検査では、潜血やピロリ菌の検査を行っています。

●微生物検査

　感染が疑われる検体を培養し、病原微生物の特定を行っています。細菌に対する抗菌薬の効果を調べ、耐性菌の検出に注視して、院内感染防止に努めています。

●輸血検査

　輸血治療のための血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験や自己血輸血を行っています。血液製剤を検査部内で備蓄し、下五島地区の他の医療機関への払い出し業務も行っています。

●細胞診・病理検査

　喀痰や尿、穿刺液などの検査材料、あるいは子宮頸部・気管支などの擦過物を鏡検し、悪性細胞の有無や、癌の組織型判定を行っています。病理検査は、外部の施設に委託しています。

生理機能検査部門